インターネット上の無在庫販売及び転売について、商品画像の無断使用及び文章の著作権侵害が認められ勝訴、並びに刑事告訴及び犯人逮捕について
Bioloark Japan (以下、当社)の商品が、インターネット上で無断で転売され、画像及び文章の無断使用による著作権侵害の不法行為が多数発覚しておりました問題について、当社では速やかに刑事告訴をするとともに、先行して2件の民事裁判を提訴いたしました。これらの件についてご報告いたします。
民事提訴について
先行して行った2件の民事訴訟ですが、2件ともに著作権の侵害が認められ勝訴いたしました。
松山地方裁判所宇和島支部
令和5年(ワ)第12号 損害賠償請求事件
令和5年(ワ)第14号 損害賠償請求事件
両民事裁判ともに、無断使用された画像及び、商品説明の文章に対し著作権侵害(複製権及び氏名表示権)による不法行為と損害賠償が認められる判決が確定いたしました。
令和5年(ワ)第12号の裁判では、以下の争点も争われました。
(1)商品販売目的の画像に対して著作物性が認められるのか?
(2)商品を説明する文章に対して著作物性が認められるのか?
(3)Bioloark 中国本社から提供された画像の無断使用について不法行為を構成するのか?
3点の争点についても、全面的に原告である当社の主張が認められ、
(1)商品画像であっても著作物性は認められる。
(2)商品説明の文章であっても創意工夫が見られ著作物として認められる。
(3)原告が撮影していない中国本社提供の画像については原告に著作権自体は無いが、日本総代理店である原告の独占的利用許諾を受けている地位は法律上保護される利益であり、被告の画像無断使用は原告の法律上保護される利益を侵害する不法行為に当たるとし、原告である当社の主張が全面的に認められました。
商標権についても当社が権利を有しており、「Bioloark」という商標を侵害されていますが、当社が「Bioloark」の商標登録が完了したのが2023年09月08日となります(商標登録番号:第6734298号)。よって、2023年09月08日以降に当社の商標権を侵害したことが確認できる事案については、商標権侵害についても刑事・民事の両方で責任を追求する所存です。
刑事告訴について
現時点で発覚している著作権侵害を行った者に対し、当社は西予警察署へ刑事告訴手続きを順次進めています。
本日時点で、警察の地道な捜査により逮捕者も複数名出ている報告を受けておりますが、刑事責任に関しては全面的に警察の捜査に委ねており、捜査により犯人を特定し厳しい処罰を求めて参ります。
逮捕者からは、逮捕後に和解の打診を逮捕者の代理人弁護士を通じて受けておりますが、当社としましては逮捕前の事件発覚時点で著作権侵害を行った者に対し民事上の解決を提案したものの、誠意ある対応がなされないまま逮捕に至った経緯もあり、逮捕後の和解には一切応じるつもりはなく厳しい処罰を求める所存です。
追記:2024/04/12
本日管轄検察より刑事事件の裁判結果等通知書が届き、逮捕者が有罪となり30万円の罰金に処する略式命令が出された通知を受け取りましたことご報告いたします。
未着手の民事事件の今後の対応について
本日(2024年2月3日)時点で、無断転載による著作権侵害が確認されたショップは20件以上あり、全ての案件での民事提訴についてはまだ未対応の状態ですが、未着手分の民事責任の追及につきましては、当社代理人弁護士を通じ対応を進めております。
継続して当社の画像や商品説明文書等の当社著作物の無断使用がないか、定期的に調査を実施し、新たに発覚した著作権侵害に対しても継続して厳正に対応を進めていきます。
無許可の転売行為は刑事罰・民事責任両方の責任が伴います
「知らなかった」「捕まるとは思わなかった」「ツールを使用していただけで自分は悪くない」「名義貸しで代行業者に依頼していたので私は知らない」は通用しない
近年、インターネット上で販売されている商品を無断で転売する行為が頻発し逮捕者が出ている報道がなされるなど、無断転売における著作権侵害、商標権侵害などが横行している状況があります。インターネット転売における画像及び商品文章の無断使用、商標権侵害は不法行為にあたり逮捕者も出ていますし、刑事・民事両方の責任が追及される可能性があります。
今回、当社の場合は、Amazonに出品している商品を中心に無断転売が確認されておりますが、Amazonの商品を自動で収集し無断転売する転売ツールの利用により、大量の商品点数を取り扱う無在庫販売を行うショップが、Yahooショッピング、楽天市場、AU Payマーケット等で多く見受けられ、その一部で当社の商品を無断転売している状況が確認されていました。
無断転売により当社の商品の著作権侵害・商標権侵害を行った者たちは、当社の商品を出品している事実を自身で把握すらしていないケースもあり、転売ツールに任せて数万点に及ぶ商品を無在庫販売し逮捕に至ったケースもあるようです。
販売代行を依頼していたため、店舗名義人の本人は自覚がないというケースもあるようですが、民事上の責任は店舗運営者にあり不法行為に対する責任の追求はたとえ本人が知らなかったとしても店舗名義人への責任追及となります。先行して提訴した民事事件では(松山地方裁判所宇和島支部 令和5年(ワ)第14号 損害賠償請求事件)、実際に運営していたのは代行業者だったようですが被告人は店舗運営責任者となり店舗運営責任者に対し損害賠償請求が裁判所より認められています。
このようなケースでも「知らなかった」「捕まるとは思わなかった」「ツールを使用していただけで自分は悪くない」「代行業者がやった」などという主張は通用せず、刑事事件での逮捕に至り、民事上でも言い訳がおよそ通用しないことを裁判所が認めたと言えます。
インターネット上での無許可の転売行為は、他人の著作物や権利を侵害する不法行為に当たるリスクがあることを理解し、他者の権利者への配慮が必要であると認識すべきです。無自覚であれ、自覚的であれ安易な考えでの転売行為は他者の権利を害する不法行為になってしまうケースもあるということを理解しましょう。
当社では、今回多数の著作権侵害・商標権侵害を一方的に受け、今なお継続して無断転売による不法行為が止まらない状況が続いています。
本事案は Bioloark 日本販売代理店としても大変遺憾であり、Bioloark 国内ブランド価値の保全とお客様への安心安全な商品流通を目指すため、また昨今問題になりつつある違法な転売販売行為などが顕在化している社会的な問題と捉え、当社としても継続して厳しい姿勢で対処して参ります。